【スイス・イタリア旅行】ベルン編

 

今まで行った国の中で一番感銘を受けた国はモンゴルで、たぶん自分は煌びやかな建築物や街の喧騒よりも壮大な自然に心を動かされるタイプなんだろうな〜という漠然とした考えがあった。もう一度モンゴルにも行きたいけれど、同じくらいヨーロッパにも行きたいと思っていたので、もしいつかヨーロッパに行くのならスイスがいいなと思っていた。

なので、今回ヨーロッパ旅行に行くという話が上がった時、もちろんスイスを第一候補に上げた。最初は夫も賛成していたけれど、途中スイスの物価高に怯んで
却下されそうになり、Youtubeでスイスの動画を見せまくるなどして最後は粘り勝ちした。
ただスイスに何泊もするのはあまりにもお金が掛かるのと、せっかくだから他の国にも行きたいねということで、スイス2泊、イタリア6泊の旅程に決まった。

・スイス ベルン
朝9時頃チューリッヒ空港に着いた。すぐ鉄道でチューリッヒ市内に移動して、市内のホテルにチェックインした。

チューリッヒ中央駅から出てすぐに見えた景色

ホテルはフロントのお姉さんがとても親切で可愛かった。我々のチェックイン作業をしながら新人と思われる男の子に研修をしていたのだけれど、優しく懇切丁寧に説明するお姉さんとまったくやる気がない新人のコントラストが不覚にも面白くて、印象に残った。


荷物を置いて、ベルンに向かった。
チューリッヒ駅構内でクリスマスマーケットをやっていて、早速ヨーロッパのクリスマスムードを堪能。
せっかくスイスに来たのに、夫がまったくスイス感のない肉串をチョイス。ちなみにこの肉串1本で15フラン(=約2,400円)。
チューリッヒから電車で揺られること約1時間、ベルンに到着した。
ベルンの駅から歩いてほんの数分で旧市街に入った。
手入れがよく行き届いた重厚な石造りのアーケードには、正義の女神やバグパイプ吹きなど意匠の凝った噴水が点在していて、歩いているだけで愉しい。

 
途中またもクリスマスマーケットがやっていたので、ホットワインを飲んだ。
ホットワインを初めて飲んだのはたしか冬のディズニーシーで、その後鶴岡八幡宮に初詣に行った時にも小町通りで飲んだ記憶がある。近藤史恵の「ヴァン・ショーをあなたに」で、クリスマスマーケットでホットワインを飲む話を読んで以来、本場のクリスマスマーケットでホットワインを飲む、というのがささやかな夢だった。
マグカップ一杯にどぼどぼと注がれたワインを寒空の下で飲む贅沢よ。長時間のフライトで疲れた身体に、喉が焼けるくらい強く甘いワインが染み渡った。夫は甘いワインというのとシナモンが得意ではなかったようで苦い顔をしていた。ので、夫の分まで飲み干した。少しアルコールが回っていい気分。

アーケードを抜けてニーデック橋に差し掛かると、一気に視界が開け、薄く雪化粧をした三角屋根の家々とアーレ川が現れた。

そのまま坂を登りバラ公園へ。バラ公園からはベルンの街が一望できる。
景色には、曇りが似合う景色と、晴れが似合う景色があると思う。曇りが好きという感性に初めて出会ったのはたぶんジブリの「おもひでぽろぽろ」で、その感性を理解するようになったのは大人になってからだったと思う。
ベルンの重厚な街並みは、くぐもった曇天がよく似合うと思った。

切妻屋根の赤茶色と、時計塔の屋根のコマドリの卵色、アーレ川のエメラルドグリーンの3色だけで構成された世界
それからお土産を見たりスーパーを物色した。
お土産屋さんでは、リンツのチョコレートとハンカチとクリスマスのオーナメントを買った。
リンツのチョコレートは、水色の地にエーデルワイスが書かれたスイスオリジナルの缶に入っていて、これは旅の途中で自分で食べて缶に思い出の品を詰めてもいいし、姉にプレゼントしても喜びそうだなと思って買った。旅先で出会ったものは買わないと大抵後悔する(10年前のモンゴルでフェルトのチェスを買わなかったことをいまだにねちねち思い出しては後悔している)ので迷ったら買うようにしてるんだけど、保険として2パターンの用途を考えがち。

ハンカチは黒地に白で山羊やら牛やらの模様が書かれたもので、単純に今回の旅行にハンカチを一枚も持ってきていなかったので気に入った柄のものを買った。

オーナメントは、ツリーやエンジェルに形どられた青色の陶器に山小屋やバグパイプ吹きが描かれていて、いかにもお土産用につくりました!という感じなのだけど、私はこういう細々したものが好きなので買いました。今回の旅の中で少しずつオーナメントを買い集めて、日本に帰ったらツリーに飾るんだ。
 
スーパーには多種多様のチーズが売られていて、こんなに種類が多くて選べるんだろうかと思った。
この5倍くらいのチーズが売っていた
夜また別のクリスマスマーケットを散策した後で、チーズフォンデュを食べた。

スイスのチーズフォンデュは白ワインが入っているのは知っていたけれど、このお店のチーズフォンデュはチーズというよりむしろ酒だった。
お店の人はとても親切。

帰り、チューリッヒまでの電車のホームがわからなくなったけど、声を掛けたスイス人の男性がその場で自分のスマホで調べてくれて有り難かった。

これにてベルン編終了。